eラーニングとは?eラーニングシステムの選び方や導入方法も解説
簡単操作でオリジナルコンテンツをアップロードし、e-ラーニング化
- eラーニングとは
- 誕生した背景
- 近年の傾向
- 必要なもの
- メリット・デメリット
- eラーニングシステム(学習管理システム/LMS)とは
- eラーニングシステム導入のメリット
- eラーニングシステム導入のデメリット
- eラーニングシステムの失敗しない選び方
- 必要な機能が搭載されているか
- 操作性や視認性は優れているか
- 予算に見合っているか
- サポート体制は充実しているか
- eラーニングシステムを導入する手順
- 1. 導入する目的を明確にする
- 2. 環境を構築する
- 3. 運用を開始する
- eラーニングシステム導入後の注意点
- 受講者(従業員)への丸投げはしない
- 過度な期待を持たない
- 育成と混同させない
- まとめ
多くの企業で、従業員の学習施策としてeラーニングが導入されています。インターネット環境があれば、場所や時間を問わず学習できるのが大きな魅力です。しかし、自社に導入しようと考えた際に、「何から始めればよいかわからない」と悩む担当者も少なくありません。
本記事では、eラーニングの概要をお伝えしたうえで、eラーニングシステムの選び方や導入方法を解説します。従業員の教育を効率化したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
eラーニングとは
eラーニングとは、インターネットを活用し、パソコンやスマートフォンなどの電子機器を用いて行う学習形態のことです。
もともとは教育機関での学習支援を目的として普及しましたが、近年では企業においても、従業員のスキルアップや研修の効率化を目的に広く活用されています。
ここでは、eラーニングについて、以下の項目を解説します。
誕生した背景
近年の傾向
必要なもの
メリット・デメリット
誕生した背景
従来の教育は、受講者と講師を同じ場所・同じ時間に集めるのが主流であり、多くの時間や費用を費やしていました。こうした背景から、「電子機器を活用して、より効率的に学習できないか」という議論が世界的に進み、eラーニングが誕生します。
2000年頃になるとインターネットが広く普及し、電子教材の提供や動画コンテンツの視聴が容易になりました。その結果、時間や場所を選ばずに学習できる環境が整います。
さらに、メールやチャットを通じて講師とコミュニケーションが取れるようになったことも、学習の在り方を大きく変えました。
こうした技術の進展を背景に、eラーニングは教育機関や企業に広く導入され、新たな学習手法として定着していきました。
近年の傾向
近年、スマートフォンやタブレット端末の普及、インターネット技術の向上により、eラーニングは大きく進化しています。
現在では、趣味や資格取得など、eラーニングで学べる分野も幅広くなりました。企業においては、新人教育や既存社員のスキルアップを目的として活用されています。
教材の内容も、講義形式に限らず、実際の業務シーンを想定しやすい動画を用いたものが増えています。そのため、学習内容を現場で実践しながら理解を深めることが可能です。
知識の習得にとどまらず、実務に直結するスキルを身につけられる点が、eラーニング普及の大きな要因といえるでしょう。
必要なもの
eラーニングを運用するには、以下の3つが必要です。
eラーニングシステム(LMS)
教材
SCORM
まず、eラーニングを運用するための基盤となるeラーニングシステム(LMS)を用意します。システムを導入することで、受講者の学習状況や教材の一元管理ができます。
学習に使用する教材は、既存の配信サービスや制作代行サービスを活用するほか、社内に十分なリソースがあれば自作することも可能です。
また、eラーニングシステムと教材を適切に連携させるためには、eラーニングの標準規格であるSCORMへの対応が重要です。SCORMに対応していない場合、教材が正常に再生できない可能性があるため、事前に互換性を確認しておく必要があります。
メリット・デメリット
eラーニングは、企業と受講者の双方に多くのメリットがあります。一方で、講師と対面で行う研修と比べると、注意すべきデメリットもあります。
メリット | デメリット |
|---|---|
場所や時間に縛られず学習できる | 学習モチベーションの維持が難しい |
eラーニングのメリットは、インターネット環境があれば、場所や時間、受講者数を問わず学習できる点です。集合研修のように会場手配や日程調整が不要なため、効率的に教育を実施できます。
また、すべての受講者に同一の教材を提供できるため、学習内容のばらつきを防げます。加えて、理解できるまで繰り返し視聴できる点も強みです。
しかし、講師と直接対話しながら学ぶ形式ではないため、受講者のモチベーション維持や質問のしやすさに課題が残ります。実技のような実践的な内容を扱う場合、eラーニングでは習得が難しいこともあるでしょう。
eラーニングシステム(学習管理システム/LMS)とは
eラーニングシステムは、受講者の学習状況やeラーニング教材を一元管理するためのシステムです。「学習管理システム」や「Learning Management System(LMS)」ともよばれます。
システムがなくてもeラーニングの実施は可能です。しかし、受講者管理や進捗確認、教材の更新といった運用面まで考えると、効率と効果の両立にはeラーニングシステムの導入が欠かせません。
eラーニングシステムの機能はベンダーによって異なりますが、タレントマネジメントシステムや社内SNSとの連携、教材作成機能などを備えた製品もあります。
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eラーニングシステム導入のメリット
eラーニングシステムを導入した際、企業は以下のようなメリットを得られます。
受講者の進捗状況を管理しやすくなる
作業コストを抑えられる
教材の作成と管理が容易になる
eラーニングシステムを使わずに運用する場合と比べると、管理や運用にかかる負担に大きな差が生じます。
システム未導入の場合、進捗状況や成績の管理を個別に行う必要があり、担当者の作業工数が増えがちです。その点、eラーニングシステムを導入することで、受講者ごとの情報を自動かつ一元的に管理できるようになり、運用にかかる作業コストを削減できます。
また、eラーニングシステムには教材管理機能が搭載されているものもあり、教材の作成や修正の簡易化が可能です。作成した教材はシステム上で管理できるため、内容の更新や差し替えもしやすく、継続的な運用においても作業負担を抑えられます。
eラーニングシステム導入のデメリット
eラーニングシステムの導入によってさまざまなメリットを得られる反面、次のようなデメリットがあることも押さえておきましょう。
導入コストがかかる
一定のITリテラシーが求められる
従業員への説明やサポートが必要になる
eラーニングシステムの導入には、初期費用に加えランニングコストが発生します。費用は製品や料金体系によって異なりますが、利用する従業員数が多い、あるいは自社向けのカスタマイズを行う場合は、高額になりやすい傾向があります。
また、システムを導入・運用するには、一定のITリテラシーを備えた管理者を据えることも必要です。システムの機能を十分に理解できないまま導入してしまい、結果として活用しきれないケースも少なくありません。
eラーニングシステムの導入後は、従業員がスムーズに利用できるよう、操作説明会の実施やマニュアル整備などのサポート体制を整える必要があります。
eラーニングシステムの失敗しない選び方
eラーニングシステムは、製品ごとに価格や機能が異なります。システム選びに失敗しないためにも、次のポイントに着目してみてください。
必要な機能が搭載されているか
操作性と視認性は優れているか
予算に見合っているか
サポート体制は充実しているか
必要な機能が搭載されているか
eラーニングシステムは、製品ごとに搭載されている機能が異なります。そのため、導入前に自社にとって必要な機能が備わっているかを確認することが欠かせません。
受講者の学習状況や教材を管理する機能は、多くのeラーニングシステムに搭載されています。それに加えて、教材作成機能やライブ配信機能、外部システムとの連携機能など、製品ごとに異なる機能を備えているケースがあります。
例として、海外に拠点を持つ企業であれば、全社共通で利用できる環境を整えるために、多言語対応が可能なeラーニングシステムを選ぶのが方法のひとつです。
操作性や視認性は優れているか
導入したeラーニングシステムを社内に定着させるには、操作性や視認性の高さも重要なポイントです。直感的に操作できるシステムであれば、管理者・受講者の双方にかかる負担を抑えやすくなります。
多機能なシステムであっても、操作感がわかりにくいものだと作業効率が低下し、結果として従業員の不満が蓄積してしまうケースも少なくありません。
導入前にはデモ環境などを活用し、自社の従業員が無理なく使いこなせるかを事前に確認しておくことをおすすめします。
予算に見合っているか
eラーニングシステムを長期的かつ安定的に運用するためには、予算に見合った製品を選定することが重要です。
eラーニングシステムには、自社サーバー上に構築する「オンプレミス型」と、インターネット経由でベンダーのシステムを利用する「クラウド型」があり、それぞれ料金体系が異なります。
オンプレミス型は、カスタマイズの自由度が高い一方、サーバーの設置などの初期費用が高額になりやすい傾向にあります。クラウド型は、インターネット環境があれば導入でき、比較的低コストかつ短期間で利用を開始できるのが特徴です。
各タイプの費用感を把握したうえで、複数社から相見積もりを取り、無理なく運用できるシステムを選びましょう。
サポート体制は充実しているか
eラーニングシステムのサポート体制も、製品を比較する際に確認しておきたい重要なポイントです。システムを安定的かつ長期的に運用するには、ベンダーからの継続的なサポートは欠かせません。
システムを運用するなかでは、「使い方がわからない」「システムがうまく起動しない」といったトラブルが発生しがちです。こうした自社だけでは解決が難しい問題に直面した際、サポート体制が充実していれば、迅速な対応と早期解決が期待できます。
また、システムの不具合対応にとどまらず、研修設計なども伴走してくれるサポート体制があれば、より安心して運用を進められるでしょう。
eラーニングシステムを導入する手順
eラーニングシステムを導入する際は、以下の3ステップに沿って進めます。ここでは、各ステップで実施すべき内容を解説します。
- 導入する目的を明確にする
- 環境を構築する
- 運用を開始する
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1. 導入する目的を明確にする
まずは、なぜ自社にeラーニングシステムを導入するのか、その目的を明確にしましょう。目的があいまいなままでは、選定すべきシステムが定まらず、導入後に十分な効果を得られない可能性があります。
たとえば、優秀な営業社員の会話術を社内で共有することが目的であれば、動画コンテンツの作成や配信に強みをもつシステムが有力な選択肢となるでしょう。
自社の現状と理想とのギャップを整理し、目的を具体化したうえでシステムを検討することで、導入後のミスマッチを防げます。
2. 環境を構築する
導入目的が明確になったら、発注するベンダーを選定します。この段階でも、導入後のミスマッチを防ぐために、ベンダーに関する情報収集を十分に行うことが重要です。情報収集の方法としては、公式サイトの確認やセミナーへの参加などが挙げられます。
ベンダーが決まり次第、契約を締結し、eラーニング施策を展開するための環境構築に進みましょう。自社に必要な要件を共有し、専用サイトの開設や初期設定を行ってもらいます。
想定している学習内容が、ベンダーの提供するパッケージの範囲内であれば、標準機能のみで対応可能です。外部システムとの連携など、カスタマイズやオプションが必要な場合は、提案段階で対応の可否やスケジュールを確認しておく必要があります。
3. 運用を開始する
eラーニングシステム導入の準備が整ったら、運用を開始します。
導入後は、システムが社内にスムーズに定着するよう、サポート体制を整えましょう。操作方法を周知するための研修の実施やマニュアルの作成、定期的なフォローアップが欠かせません。
また、eラーニングシステムは導入して終わりではありません。定期的にPDCAを回し、改善を重ねることが重要です。従業員からのフィードバックや学習状況の検証を踏まえて継続的にブラッシュアップすることで、より高い学習効果が期待できます。
eラーニングシステム導入後の注意点
eラーニングシステムは、導入しただけでは十分な効果を得られません。従業員が実際に活用してこそ、教育施策としての価値が生まれます。ここでは、eラーニング導入後に押さえておきたい注意点を確認していきましょう。
受講者(従業員)への丸投げはしない
過度な期待を持たない
育成と混同させない
受講者(従業員)への丸投げはしない
eラーニングシステム導入後の注意点として、受講者任せの運用にしないことが挙げられます。
eラーニングは、研修日があらかじめ設定されている集合研修とは異なり、受講者自身が能動的に学習に取り組む必要があります。そのため、導入しただけでは十分な学習効果が得られないケースも少なくありません。
また、受講を促す仕組みを構築しなければ、未受講者が増えたり、期限直前にまとめて視聴する消化型の受講になったりする可能性も高まります。受講者に一任するのではなく、定期的な学習機会を設けるなど、継続的な働きかけが必要です。
過度な期待を持たない
eラーニングシステムは、決して万能ではありません。システムを導入すれば、従業員全員に知識やスキルを定着させられるといった過度な期待は、避けたほうがよいでしょう。
実技など、eラーニングでは習得が難しい内容については、オフライン研修を併用したほうが効果的なケースもあります。
また、eラーニングには「いつでも受講できる」というメリットがある一方で、受講の優先度が下がりやすい側面もあります。受講するかどうかを受講者任せにせず、定期的なリマインドを行い、受講を促すといった工夫が必要です。
育成と混同させない
eラーニングを、人材育成そのものと混同しないよう注意しましょう。
eラーニング導入のメリットのひとつは、企業が求める人材育成を支援できる点にあります。しかし、eラーニングで学習するだけでは、実践で使えるスキルの習得にはつながりません。学習内容を実務で実践し、その後に振り返るという一連の流れを通じて、学習効果は高まります。
振り返りのなかで不足している知識を再びeラーニングで補う、といった学習サイクルを構築できる状態が理想です。
まとめ
eラーニングは、パソコンやスマートフォンなどの電子機器を用いて行う学習形態です。近年では、多くの企業で従業員のスキルアップや研修の効率化を目的に活用されています。
eラーニングを導入する際は、専用のeラーニングシステムを活用することで、学習状況や教材の一元管理が可能になり、管理・運用にかかる作業コストの削減も期待できます。費用は発生するものの、自社のニーズに合った製品を選定できれば、十分な投資効果を見込めるでしょう。
そのためにも、まずは自社がeラーニングを導入する目的を明確にし、その目的に適したシステムを選ぶことが重要です。
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