組織サーベイツールとは?主な機能や選び方、おすすめツールを紹介
組織状態の把握から分析・課題抽出までワンストップで実現
- 組織サーベイツールとは
- 組織診断(組織サーベイ)とは
- 組織サーベイツールの主な機能
- 質問設計・自動配信・回収などの基本機能
- エンゲージメント分析・離職予測などの分析機能
- 他社データ・人事評価データとの連携・分析
- 組織サーベイツールを導入するメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
- 組織サーベイツールの選び方
- 導入目的に沿った機能を搭載しているか
- 分析機能は充実しているか
- 質問設計の自由度やテンプレートの質が高いか
- 費用やサポート体制は問題ないか
- 組織サーベイツールおすすめ3選
- HRBrain
- MotifyHR
- wevox
- 組織サーベイツールを導入する際の注意点
- サーベイの目的を明確にする
- 回答率向上の仕組みを用意しておく
- まとめ
離職率の改善やエンゲージメント向上を目指す際には、現状を正しく把握できる組織サーベイツールの導入は有効な手段です。組織サーベイツールを使うと、従業員の意識や働きやすさについて定期的に確認できるため、早い段階で課題を把握し、具体的な改善策を考えやすくなります。
しかし、「種類が多くて比較が難しい」「自社におすすめのツールがわからない」と選定に迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
本記事では、組織サーベイツールの特徴から主な機能、おすすめのツールまでわかりやすく解説します。
組織サーベイツールとは
組織サーベイツールとは、従業員へのアンケートを通じて、組織の状態を可視化するためのツールです。働きがいや上司との関係、業務量への負担感など、普段は表に出にくい意識をデータとして把握できます。
紙やExcelでのアンケートと比べて、配信や回収、集計までを自動で行える点が特徴です。そのため、人事担当者の負担を抑えながら、定期的なサーベイを実施できます。
結果はグラフや数値で表示されるため、主観的な印象に左右されにくくなります。その結果、組織の課題を正確に把握でき、効果的な改善策を打てるようになります。
組織診断(組織サーベイ)とは
組織診断(組織サーベイ)とは、従業員の声をもとに組織の健康状態を測る取り組みです。満足度やエンゲージメント、ストレスの度合いなどを質問形式で確認します。また、普段は見えにくい人間関係や意欲もデータとして可視化できます。
定期的に実施することで、前回との変化を比較できる点が特徴です。その結果、問題が大きくなる前に対策を検討しやすくなります。組織改善を継続的に進めたい企業に向いた手法といえるでしょう。
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組織サーベイツールの主な機能
組織サーベイツールには、アンケートを実施するだけでなく、結果を活用するために、以下のような機能が備わっています。
質問設計・自動配信・回収などの基本機能
エンゲージメント分析・離職予測などの分析機能
他社データ・人事評価データとの連携・分析
ツールごとに機能の範囲は異なりますが、基本機能と分析機能を理解しておくと比較しやすくなります。
質問設計・自動配信・回収などの基本機能
組織サーベイツールの基本となるのが、質問の作成とアンケート配信の機能です。あらかじめ用意されたテンプレートを使えば、はじめてでも質問を設計しやすくなります。
アンケートはメールや専用画面から自動で配信され、回答もオンラインで回収可能です。回収状況をリアルタイムで確認できるため、未回答者へのフォローも行いやすくなります。
なかには、SlackやTeamsといったチャットツール上で回答でき、回答率を高める工夫がされているツールもあります。
しかし、機能が多すぎると使いこなせない場合も少なくありません。現場のITリテラシーに不安がある場合には、できるだけシンプルな操作性のものを選ぶのが賢明な選択です。
エンゲージメント分析・離職予測などの分析機能
組織サーベイツールには、回答結果をそのまま集計するだけでなく、分析まで行える機能を備えたものがあります。たとえば、従業員のエンゲージメントの状態を部署別や属性別に確認することで、組織内の違いが見えやすくなります。
また、過去のサーベイ結果と並べて表示することで、数値の変化から組織の傾向を把握する使い方も可能です。さらに、回答内容の組み合わせから、離職につながりやすい状態を把握できるツールもあります。
分析結果はグラフやレポートの形で整理されるため、経営層や関係部門とも共有しやすくなります。感覚に頼らず、データをもとに施策の優先順位を検討する際の判断材料として有効です。
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他社データ・人事評価データとの連携・分析
組織サーベイツールのなかには、自社の結果だけでなく、他社平均や業界水準と比較できる機能を備えたものがあります。こうした比較を行うことで、自社の組織状態が他企業と比較してどの位置にあるのかを把握しやすくなります。
さらに、人事評価や勤怠データと連携できれば、サーベイで得られた意識面のデータと実際の行動や成果の情報を組み合わせて数値の背景の要因追求も可能です。
複数のデータを照らし合わせることで、表面的な課題だけでなく、その奥にある要因にも目を向けやすくなります。改善施策を検討する際には、視点を広げる手がかりとして役立つでしょう。
組織サーベイツールを導入するメリット・デメリット
組織サーベイツールは、組織の状態を把握するうえで有効な手段ですが、導入したからといって必ず組織状態が改善するとは限りません。
よい面だけでなく、注意すべき点も理解したうえで検討することが重要です。ここでは、導入によって得られる主なメリットと、事前に知っておきたいデメリットを整理します。
メリット | デメリット |
|---|---|
・組織の状態を客観的に把握できる | ・結果を活用しなければ効果を得られない |
メリット
組織サーベイツールを導入するメリットは、組織の状態を客観的なデータで把握できる点にあります。従業員の満足度やエンゲージメント、ストレスの傾向などを数値で確認できるため、感覚に頼った判断を減らせます。
また、定期的にサーベイを実施することで、前回との変化を比較しやすくなります。その結果、施策の効果や組織の変化を振り返りやすくなり、改善点の検討も容易になります。
さらに、結果をグラフやレポートとして共有できる点もメリットです。経営層や関係部門との認識をそろえられ、改善に向けた議論を進めやすくなります。
デメリット
一方で、組織サーベイツールには注意すべき点もあります。特に、サーベイを実施するだけで満足してしまうケースには注意が必要です。結果を活用しなければ、現場の状況に変化は生まれません。
また、質問数が多すぎると、従業員の回答負担が大きくなり、回答率が下がる可能性もあります。社員全体のサーベイへの回答意欲が低下すると、形式的な回答が増え、正確な状況を把握しにくくなります。
加えて、分析結果の読み取りには一定の時間と工数が必要です。そのため、事前に担当者や運用ルールを決めておくことが重要です。
組織サーベイツールの選び方
組織サーベイツールは多種多様な製品があり、機能や価格帯も幅広く展開されています。自社に最適なツールを見極めるには、以下の4つの観点から比較検討を進めましょう。
導入目的に沿った機能を搭載しているか
分析機能は充実しているか
質問設計の自由度やテンプレートの質が高いか
費用やサポート体制は問題ないか
各項目を具体的に確認することで、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
導入目的に沿った機能を搭載しているか
組織サーベイツールを選ぶ際は、まず導入目的を明確にすることが重要です。エンゲージメント向上を目指すのか、離職防止が目的なのかなどによって、必要な機能は変わります。
たとえば、経営判断に活かしたい場合は、部署・階層別の比較分析ができるツールが向いています。一方、現場改善を目的とする場合は、チーム単位で結果を確認できる機能が役立つでしょう。
導入前には、人事部門だけでなく経営層や現場マネージャーの意見も聞きながら、「何を測定し、どのように改善につなげるのか」を具体的に描いておくことが欠かせません。無料トライアルやデモを活用しながら、実際の使い勝手を確認することも有効です。
分析機能は充実しているか
サーベイを実施しても、結果を正しく読み解けなければ意味がありません。そのため、分析機能の充実度は重要な要素です。単に数値を集計するだけでなく、課題の優先順位を明確にし、アクションプランにつなげられるツールを選びましょう。
基本的な分析機能としては、部署別・役職別・年代別といった属性ごとの集計ができることが挙げられます。
そのうえで、経年変化を追えるトレンド分析や、他社データとのベンチマーク比較ができる機能があると自社の立ち位置を客観的に把握できます。たとえば「上司との関係性」と「離職意向」の相関を可視化できれば、マネージャー研修の強化といった具体的な施策に落とし込めるでしょう。
質問設計の自由度やテンプレートの質が高いか
従業員の状態を正確に把握するためは、サーベイの質問項目が適切に設定されている必要があります。質問設計の自由度が高く、かつ信頼性の高いテンプレートが用意されているツールを選ぶことで、効果的なサーベイが実施できます。
まず確認すべきは、自社独自の質問を追加できるかどうかです。業種や企業文化によって重視すべきポイントは異なるため、標準的な質問だけでは自社の課題を捉えきれない場合があります。
一方で、質問をゼロから作るのは専門知識が必要で時間もかかります。そのため、あらかじめテンプレートが豊富に用意されているツールを選ぶと安心です。
質問数も5〜10分程度で回答できる設問数に抑えられるよう、質問の取捨選択ができるツールであれば回答率の維持につながります。
費用やサポート体制は問題ないか
多くの組織サーベイツールでは、初期費用と月額費用が設定されており、従業員数に応じて金額が変わるケースが一般的です。
費用を検討する際は、表面的な価格だけでなく、含まれる機能の範囲を確認することが肝心です。基本プランでは分析機能が限定的で、詳細なレポートを得るには上位プランへのアップグレードが必要といったケースもあります。
また、サポート体制の充実度も、導入の成功を左右する重要な要素です。特にはじめてサーベイツールを導入する企業では、質問設計や結果の読み解きについて相談できる体制があると安心です。無料相談や見積もり依頼の段階で、サポート内容を具体的に確認しておくと導入後の不安を減らせます。
組織サーベイツールおすすめ3選
数ある組織サーベイツールのなかから、機能性・実績・サポート体制に優れた3つのツールを紹介します。それぞれに異なる強みがあるため、自社の課題や目的に合わせて選びましょう。
特徴 | おすすめの企業 | |
|---|---|---|
HRBrain | ・組織診断やパルスサーベイに対応し、人事評価データとの連携が可能 | 複数データを組み合わせて活用したい企業 |
MotifyHR | ・科学的な分析機能で組織課題を多角的に把握しやすい設計 | 分析を重視し改善につなげたい企業 |
wevox | ・3分程度の短時間サーベイで回答負担を抑えられる | 継続実施や早期分析を重視する企業 |
HRBrain
HRBrainは、組織診断から人材データの一元管理までを一つのプラットフォームで実現するクラウド型ツールです。
<特徴>
組織診断と人材管理を同時に行える
柔軟な設問設計と配信スケジュール管理が可能
優先的にフォローが必要な従業員を可視化
特徴は、サーベイだけで終わらず、従業員のエクスペリエンスを高める仕組みと組み合わせられる点です。たとえばサーベイ結果をもとに人材配置や育成施策につなげられるため、迅速に改善アクションを起こせます。
また、エンゲージメントスコアを効率的に引き上げる優先課題を瞬時に抽出することも可能です。従業員の期待と実感のギャップを測定する独自の設問設計により、本質的な課題を特定できる点も強みでしょう。
MotifyHR
MotifyHRは、株式会社アックスコンサルティングが提供するエンゲージメント向上・離職防止に特化したクラウドシステムです。
<特徴>
科学的な理論に基づく分析機能
従業員側も結果の可視化・改善点が確認可能
組織の課題を多角的に把握できる
MotifyHRの特徴は、分析によって課題の切り分けを行いやすい点です。回答後に従業員自身も自分の状態や改善ポイントを確認できる機能があるため、個人レベルでの気づきを促しやすくなります。
また、定期的なエンゲージメントサーベイを通じて、退職可能性の高い従業員を早期に発見できる仕組みが用意されています。部署や個人単位で結果を分析できるため、課題を特定しやすく改善策を立てやすい設計です。
wevox
wevoxは、株式会社アトラエが提供する組織力向上を目的としたサーベイツールです。
<特徴>
回答負担を抑える短時間サーベイ
多角的な分析で課題を把握
他社とのデータ比較も可能
wevoxの魅力は、短時間で回答できる手軽さにあります。3分程度で完了する設計により、従業員の負担を抑えながらサーベイ実施が可能です。回答結果はリアルタイムで自動集計され、スマートフォンなどからも利用できるため、回答率を維持しやすい点が支持されています。
設問は、大学教授の監修のもと構成されており、エンゲージメントを複数の指標から可視化できます。部署や属性別の分析、他社データとの比較などを通じて、組織の状態を多角的に把握できるでしょう。
組織サーベイツールを導入する際の注意点
組織サーベイツールを導入しても、運用方法を誤ると期待した効果が得られません。以下の2点に注意して進めると、サーベイを組織改善につなげやすくなります。
サーベイの目的を明確にする
回答率向上の仕組みを用意しておく
これらの注意点を押さえたうえで、組織サーベイツールを効果的に活用していきましょう。
サーベイの目的を明確にする
サーベイの目的とは、「何を把握し、どのような改善につなげたいか」を定めることです。
目的が曖昧なまま実施すると、結果を見ても次の行動が決まらず、サーベイが形骸化しやすくなります。
導入前に「離職率を下げたい」「エンゲージメントを高めたい」「メンタル不調者を早期発見したい」など、解決したい課題を具体的に言語化しましょう。
たとえば、若手社員の離職が課題なら、20代・30代の従業員を対象に「上司との関係性」や「キャリア形成への満足度」を重点的に測定する設問を用意します。
目的が明確になると、追うべき指標や優先的に対応すべき部署も整理され、サーベイ結果を実際の施策に結びつけやすくなります。
回答率向上の仕組みを用意しておく
サーベイの回答率が低いと、得られるデータの信頼性が下がり、正確な組織診断ができません。特定の部署や年代の回答が偏ると、全体像を把握できず的外れな施策を打ってしまうリスクがあります。回答率を高めるには、従業員が「負担なく答えられる環境」を整えることが欠かせません。
まずは、回答時間を短く設定しましょう。質問が多すぎると途中で離脱する人が増えるため、5〜10分で完了できる設問数に絞ります。
また、スマートフォンからも回答できるツールを選べば、通勤時間や休憩時間を使って気軽に回答できるでしょう。
まとめ
組織サーベイツールは、従業員のエンゲージメントや離職リスクを可視化し、組織改善につなげる強力なツールです。質問設計から分析、アクションプランの策定まで一貫してサポートしてくれるため、人事担当者の負担を軽減できます。
ツールを選ぶ際は、導入目的を明確にしたうえで、自社の規模や予算に合った機能を持つものを選びましょう。
導入後は、サーベイ結果を「取りっぱなし」にせず具体的なアクションにつなげることが導入成功の鍵です。定期的にサーベイを実施し、改善効果を測定しながらPDCAサイクルを回していきましょう。







