内定者フォロー(入社前フォロー)の進め方|設計方法や施策を徹底解説
候補者体験を設計し採用決定率を向上
- 内定者フォロー(入社前フォロー)とは?
- 内定者フォロー(入社前フォロー)を実施するメリット
- 内定辞退を防止できる
- 早期戦力化を促進できる
- 人間関係の構築を促せる
- 内定者フォロー(入社前フォロー)のデメリット・注意点
- 採用担当者の業務負担が増える
- 過度な連絡により内定者に負担をかけてしまう
- 内定者フォロー(入社前フォロー)の設計方法【5ステップ】
- 1.自社の現状と課題を分析する
- 2.内定者に合わせたフォローの目的を設定する
- 3.施策とスケジュールを策定する
- 4.施策を実施する
- 5.効果を測定し、PDCAサイクルを回す
- 内定者フォロー(入社前フォロー)の具体的な施策
- 懇親会・座談会の開催
- 面談の実施
- 社内報の送付
- 内定者研修(対面・eラーニング)の提供
- 内定者フォロー(入社前フォロー)のポイント
- まとめ
内定を出したにもかかわらず、入社を辞退されてしまうケースは決して珍しくありません。せっかく採用した人材を失わないためにも、内定者の不安を払拭し、入社意欲を維持するための内定者フォロー(入社前フォロー)が重要です。
本記事では、内定者フォローの概要に加え、施策の設計方法や内容をわかりやすく解説します。内定辞退を減らし、入社後の立ち上がりをスムーズにしたい採用担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
内定者フォロー(入社前フォロー)とは?
内定者フォロー(入社前フォロー)とは、内定から入社までの期間に企業が内定者に対して行う施策の総称です。交流会や面談、研修などを通じて、入社までの期間をサポートします。
内定者は入社前の段階で、仕事や職場の人間関係といった、さまざまな不安を抱えがちです。内定者フォローは、こうした内定者が抱える不安を和らげ、内定辞退を防ぐことを主な目的として実施されます。
【関連コンテンツ】
内定者フォロー(入社前フォロー)を実施するメリット
労働人口の減少により、日本の採用市場は求職者よりも求人数が多い売り手市場の状態が続いています。そのため、内定を出しても入社前に辞退されてしまうケースは少なくありません。
こうした状況下で、内定者フォロー(入社前フォロー)を実施することにより、企業は以下のメリットを得られます。
内定辞退を防止できる
早期戦力化を促進できる
人間関係の構築を促せる
内定辞退を防止できる
内定者フォロー(入社前フォロー)の重要な目的のひとつは、内定辞退を防ぐことです。
内定が出たあとも、今後のキャリアや他社の選考状況などを理由に、不安や悩みを抱える内定者もいます。企業からのフォローがなく、こうした不安が解消されないままでは、それをきっかけに辞退を検討する可能性もあるでしょう。
内定辞退が発生すると、これまでにかけた採用広告費や採用担当者の工数が無駄になるだけでなく、再度採用活動を行うための追加コストや時間も必要になります。
内定者の不安に寄り添った内定者フォローを実施することで、企業は入社前の段階から信頼関係を築き、辞退防止による採用効率の改善が図れます。内定後から入社までの各フェーズで、途切れることなくフォローを行うことが重要です。
早期戦力化を促進できる
内定者フォロー(入社前フォロー)は、自社への理解を深め、入社後のギャップを減らすきっかけとなり、入社後のスムーズな立ち上がりを促すのに効果的です。
内定者フォローの一環として、内定者向けの業務研修を行うことで、内定段階から担当業務への理解を深めてもらうことが可能です。その結果、業務への適応が早まり、入社後の早期戦力化につなげられます。
人間関係の構築を促せる
内定者フォロー(入社前フォロー)には、内定者同士や現場社員との人間関係の構築を後押しする効果もあります。
内定者の多くは採用担当者や面接官としか面識がなく、入社後の人間関係に不安を感じている人も少なくありません。そこで、内定者同士や現場社員が交流する機会を設け、入社前の段階から関係づくりを促すことで、不安を軽減できるよう働きかけます。
内定者同士の交流は仲間意識が芽生え、安心感や仕事への期待感を高めるのに効果的です。また、現場社員との接点ができれば業務に関する質問もしやすくなり、入社前に抱えている不安の解消に役立ちます。
内定者フォロー(入社前フォロー)のデメリット・注意点
内定者フォロー(入社前フォロー)は、内定者の不安を取り除く施策です。一方で、運用方法によって以下のようなデメリット・注意点も生じます。
採用担当者の業務負担が増える
過度な連絡により内定者に負担をかけてしまう
採用担当者の業務負担が増える
採用担当者は、採用戦略の立案や面接対応、内定者の管理など、多岐にわたる業務を担っています。内定者フォロー(入社前フォロー)の施策が増えれば、採用担当者の業務負荷も大きくなるため、施策内容や実施頻度は適切にコントロールしなければなりません。
無理なく運用するには、配属予定の部署に協力を仰ぎ、役割を分担する体制を整えるとよいでしょう。
また、ATS(採用管理システム)を活用すれば、内定者への定期連絡や情報共有の自動化も可能です。結果として、採用担当者の業務負担の軽減につながります。
【関連コンテンツ】
過度な連絡により内定者に負担をかけてしまう
内定者との連絡は関係構築のために必要ですが、内容や頻度によっては内定者に負担やストレスを与えてしまうおそれがあります。
過度な連絡は内定者にプレッシャーを与え、内定辞退のリスクを高める要因です。また、新卒採用の場合は学業や就職活動の後半戦で忙しいケースもあり、企業側の都合だけで高頻度に連絡をするのは避けた方が無難です。
企業によって適切な連絡の頻度は異なりますが、月1回程度を目安とし、試験期間や卒業論文の提出前など、多忙な時期には内定者の状況に合わせて柔軟に調整しましょう。
内定者フォロー(入社前フォロー)の設計方法【5ステップ】
内定者の不安を取り除き、内定辞退を防止するには、計画的に内定者フォロー(入社前フォロー)を設計することが重要です。
内定者フォローを検討する際は、以下の5つのステップに沿って進めることで、無理のない運用体制を整えられます。
- 自社の現状と課題を分析する
- 内定者に合わせたフォローの目的を設定する
- 施策とスケジュールを策定する
- 施策を実施する
- 効果を測定し、PDCAサイクルを回す
1.自社の現状と課題を分析する
まず取り組むべきは、自社の現状と課題の把握です。内定辞退がどの程度発生しているのか、辞退の理由は何かを分析することで、どのような施策が必要なのかが見えてきます。
現状を把握する方法として有効なのが、内定辞退者を含む候補者へのアンケートです。特に内定辞退者からの意見は、企業側が気づきにくい課題を発見するための貴重な情報になります。
アンケートに「内定者同士で交流する機会がほしかった」「先輩社員の話を聞いてみたかった」といった声が多ければ、懇親会や座談会の開催が有効な施策となるでしょう。
定期的にアンケートを実施し、そこから得た情報を具体的な施策に落とし込むことが、精度の高い内定者フォロー(入社前フォロー)の設計につながります。
2.内定者に合わせたフォローの目的を設定する
内定者の状況や内定辞退の理由を分析したら、次は内定者フォロー(入社前フォロー)を行う目的を明確にします。より具体的な施策を立案するには、まず「何のためにフォローを行うのか」を整理することが重要です。
たとえば、「他社を検討する気持ちの変化を防ぎたい」「入社前の不安を取り除きたい」など、内定者フォローに求める目的は、企業の置かれている状況によって異なります。
一般的に行われているような施策を無作為に実施するのではなく、さまざまなアイデアのなかから自社の目的に適した施策に絞ることで、無駄のない効果的な内定者フォローが可能になります。
3.施策とスケジュールを策定する
目的が定まったら、具体的な施策内容と実施方法、実施タイミングを決定します。内定者フォロー(入社前フォロー)を設計する際は、次の3点を整理すると計画を立てやすくなります。
何をするか(施策内容)
どのように実施するか(対面・オンライン)
いつ実施するか(スケジュール)
施策の実施方法は、対面とオンラインのどちらが内定者にとって参加しやすいかを考慮して選びましょう。なお、近年ではeラーニングや動画コンテンツといったオンラインツールも充実しており、内定者の状況に応じてさまざまな方法を組み合わせることも可能です。
また、実施タイミングの設計も重要なポイントです。内定直後は喜びと不安が入り混じりやすい時期のため、企業への理解や親しみを深める情報発信が効果的といえます。
入社日が近づいてきた段階では、入社意欲を高める施策を取り入れてみましょう。現場見学の機会を設けたり、入社手続きのサポートを行ったりすることで、スムーズな入社準備をサポートできます。
4.施策を実施する
内定者フォロー(入社前フォロー)の計画が整ったら、施策を実施します。
施策をスムーズに進めるためには、事前に担当者ごとの役割分担と責任範囲を明確にしておくことが重要です。内定者からの質問にどのように対応するのか、フォロー状況をどのように共有するのかといった運用ルールをあらかじめ決めておくことで、対応漏れや情報伝達のミスを防げます。
また、担当者間で情報共有できる機会を定期的に設けることで、内定者一人ひとりの状況を多角的に把握できるようになり、きめ細かなフォローが可能です。
5.効果を測定し、PDCAサイクルを回す
内定者フォロー(入社前フォロー)の質を高めるためには、実施した施策の効果を測定し、PDCAサイクルを継続的に回す必要があります。
効果測定では、内定承諾率や入社率といった定量的な指標だけでなく、内定者へのアンケートや面談を通じた定性的なフィードバックも活用しましょう。「どの施策が内定者に響いたのか」「どのタイミングで内定者の不安が高まりやすいのか」を把握することで、次回以降の施策改善に役立てられます。
収集したデータをもとに施策内容や実施するタイミングを見直し、自社に適した内定者フォローへと改善していくことで、採用活動の効率化が実現できます。
【関連コンテンツ】
内定者フォロー(入社前フォロー)の具体的な施策
内定者フォロー(入社前フォロー)の具体的な施策として、次の4つが挙げられます。
懇親会・座談会の開催
面談の実施
社内報の送付
内定者研修(対面・eラーニング)の提供
施策ごとの詳しい内容について、それぞれ見ていきましょう。
懇親会・座談会の開催
懇親会や座談会は、内定者同士の仲間意識を育み、入社への安心感を高める施策です。
懇親会では、主に内定者同士が交流する機会を設け、同期との関係づくりを促します。一方、座談会は内定者と現場社員との交流を中心とし、業務内容や社内の雰囲気を知るきっかけを提供します。
なお、こうした施策に現場社員を参加させる場合は、その人柄が内定者の意思決定に影響を与える可能性もあるため、コミュニケーション力が高く、人当たりのよい人物を選ぶとよいでしょう。
面談の実施
面談は、内定者一人ひとりと個別にコミュニケーションを取るための施策です。懇親会や座談会といった集団での交流が苦手な内定者にとっても、本音で話せる貴重な機会になります。
従来のような対面での面談だけでなく、ツールを活用したオンラインでの開催も可能です。そのため、遠方に住む内定者に移動の負担をかけることなく実施できる点もメリットです。
内定直後や入社直前など、フェーズに応じて面談の内容を設計することで、内定者フォロー(入社前フォロー)の質を高められます。
社内報の送付
社内報などの企業資料を内定者へ送付することも、入社前に自社の理解を深めてもらえる施策のひとつです。企業の理念や事業内容、職場の雰囲気を事前に知ってもらうことで、入社後に自身の働く姿を具体的にイメージしやすくなります。
送付する資料は、社内報や会社案内、社員インタビュー記事などが挙げられます。実際に働く社員の声や仕事の様子が伝わるものを厳選して送ることで、企業文化や職場の雰囲気をよりリアルに感じてもらえるでしょう。
ただし、資料を一方的に送るだけでは十分な効果は期待できません。内定者に合わせた資料を選んだうえで簡単なメッセージを添えて送付するなど、理解を深めてもらう工夫が必要です。
内定者研修(対面・eラーニング)の提供
内定者研修は、社会人としての心構えやビジネスマナーなどを入社前に学んでもらうための施策です。内定者を会場に集めて実施すれば、同期との交流が生まれやすくなり、一体感やチームワークの醸成にもつながります。
研修を行うにあたって、最初から難易度の高い内容を扱うと、内定者にとって負担になりかねません。基礎的なテーマからはじめ、段階的に内容を深めていく設計が望ましいでしょう。
また、対面での実施が難しい場合は、eラーニングの活用も有効です。教材となるコンテンツを用意しておけば、内定者が自身のペースで学習を進められます。
目的や課題に応じて対面研修と組み合わせることで、より効果的な内定者フォロー(入社前フォロー)を実現できます。
【関連コンテンツ】
内定者フォロー(入社前フォロー)のポイント
内定者フォロー(入社前フォロー)を成功させるには、以下の3つのポイントを押さえておくことが重要です。
適切な連絡頻度を心がける
会社の情報をオープンにする
ツールを活用する
内定者との連絡は関係構築に欠かせませんが、頻度が多すぎると負担に感じられてしまう可能性があります。基本的には月1回程度を目安とし、内定者の状況や時期に応じて柔軟に調整することが大切です。
また、内定辞退だけでなく入社後のミスマッチを防ぐためにも、会社の情報は可能な限りオープンに伝えることが望ましいでしょう。入社前から会社の実情を丁寧に共有することで、内定者の認識のずれを防ぎ、入社後もスムーズに業務へ適応しやすくなります。
内定者フォローを継続的に行うには、採用担当者の負担を抑える仕組みづくりも不可欠です。ATS(採用管理システム)やeラーニングなどのツールを活用すれば、連絡業務や情報共有を効率的にできます。限られたリソースでも安定したフォロー体制を構築できれば、採用活動全体の効率向上にもつながるでしょう。
まとめ
内定者フォロー(入社前フォロー)とは、内定から入社までの期間に企業が内定者に対して行う施策の総称です。懇親会や面談、研修などを通じて内定者の不安や悩みを解消し、内定辞退の防止や入社後の早期活躍を実現することを目的としています。
効果的な内定者フォローを実施するには、場当たり的な対応ではなく、自社の状況や内定者の心理を踏まえた計画的な設計が欠かせません。一方で、採用担当者や現場社員に過度な負担がかかる運用では、継続的な取り組みが難しくなるおそれがあります。
限られたリソースのなかで質の高い施策を継続するためにも、ATSやeラーニングなどのツールを活用し、効率的な運用体制を整えることが重要です。自社の採用課題に合わせた内定者フォローを設計し、採用効率の改善を目指しましょう。







